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(ページの作成:「== 概要 == ネット掲示版での書き込みが元になり広まった怪談。 == 本編 == <br> '''707 姦姦蛇螺(1/17) 2011/06/26(日) 13:37:02.88 ID:0WuN67Vj0'''<br> 小中学の頃は田舎もんで世間知らずで、特に仲の良かったA、Bと三人で毎日バカやって荒れた生活してたんだわ。<br> オレとAは家族にもまるっきり見放されてたんだが、Bはお母さんだけは必ず構ってくれてた。…」) |
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小中学の頃は田舎もんで世間知らずで、特に仲の良かったA、Bと三人で毎日バカやって荒れた生活してたんだわ。<br> | 小中学の頃は田舎もんで世間知らずで、特に仲の良かったA、Bと三人で毎日バカやって荒れた生活してたんだわ。<br> | ||
オレとAは家族にもまるっきり見放されてたんだが、Bはお母さんだけは必ず構ってくれてた。あくまで厳しい態度でだけど、何だかんだ言ってBのためにいろいろと動いてくれてた。<br> | オレとAは家族にもまるっきり見放されてたんだが、Bはお母さんだけは必ず構ってくれてた。あくまで厳しい態度でだけど、何だかんだ言ってBのためにいろいろと動いてくれてた。<br> | ||
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親父が言う森ってのは、オレ達が住んでるとこに小規模の山があって、そのふもとにある場所。樹海みたいなもんかな。山自体は普通に入れるし、森全体も普通なんだが、中に入ってくと途中で立入禁止になってる区域がある。<br> | 親父が言う森ってのは、オレ達が住んでるとこに小規模の山があって、そのふもとにある場所。樹海みたいなもんかな。山自体は普通に入れるし、森全体も普通なんだが、中に入ってくと途中で立入禁止になってる区域がある。<br> | ||
言ってみれば四角の中に小さい円を書いてその円の中は入るな、ってのと同じできわめて部分的。<br> | 言ってみれば四角の中に小さい円を書いてその円の中は入るな、ってのと同じできわめて部分的。<br> | ||
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遠くから微かに…というせいもあって、さほど恐怖は感じなかった。<br> | 遠くから微かに…というせいもあって、さほど恐怖は感じなかった。<br> | ||
人って考える前に動物ぐらいいるだろ、そんな思いもあり構わず進んでいった。<br> | 人って考える前に動物ぐらいいるだろ、そんな思いもあり構わず進んでいった。<br> | ||
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A「そんな感じだよな…カルト教団とかなら何か変な装置とか持ってそうだしよ。」<br> | A「そんな感じだよな…カルト教団とかなら何か変な装置とか持ってそうだしよ。」<br> | ||
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A「もしかしてさぁ、そいつ…ずっとここにいたんじゃねえか?この柵、こっから見える分だけでも出入口みたいなのはないしさ、それで近付けなかったんじゃ…」<br> | A「もしかしてさぁ、そいつ…ずっとここにいたんじゃねえか?この柵、こっから見える分だけでも出入口みたいなのはないしさ、それで近付けなかったんじゃ…」<br> | ||
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Bは縄をくぐって六角形の中に入り、箱に近づいてった。オレとAは箱よりもBが何をしでかすかが不安だったが、とりあえずBに続いた。<br> | Bは縄をくぐって六角形の中に入り、箱に近づいてった。オレとAは箱よりもBが何をしでかすかが不安だったが、とりあえずBに続いた。<br> | ||
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野晒しで雨とかにやられたせいか、箱はサビだらけだった。上部は蓋になってて、網目で中が見える。だが、蓋の下にまた板が敷かれていて結局見れない。<br> | 野晒しで雨とかにやられたせいか、箱はサビだらけだった。上部は蓋になってて、網目で中が見える。だが、蓋の下にまた板が敷かれていて結局見れない。<br> | ||
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チリンチリリン!!チリンチリン!!<br> | チリンチリリン!!チリンチリン!!<br> | ||
オレ達が来た方とは反対、六角形地点のさらに奧にうっすらと見えている柵の方から、物凄い勢いで鈴の音が鳴った。さすがに三人ともうわっと声を上げてビビり、一斉に顔を見合わせた。<br> | オレ達が来た方とは反対、六角形地点のさらに奧にうっすらと見えている柵の方から、物凄い勢いで鈴の音が鳴った。さすがに三人ともうわっと声を上げてビビり、一斉に顔を見合わせた。<br> | ||
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B「誰だちくしょう!ふざけんなよ!」<br> | B「誰だちくしょう!ふざけんなよ!」<br> | ||
Bはその方向へ走りだした。<br> | Bはその方向へ走りだした。<br> | ||
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その時<br> | その時<br> | ||
チリリン!!チリンチリン!!<br> | チリリン!!チリンチリン!!<br> | ||
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「おい!出てきたぞ!」<br> | 「おい!出てきたぞ!」<br> | ||
「まさか…本当にあの柵の先に行ってたのか!?」<br> | 「まさか…本当にあの柵の先に行ってたのか!?」<br> | ||
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B母「Bが…Bがおかしいのよ!昨夜あそこで何したの!?柵の先へ行っただけじゃなかったの!?」<br> | B母「Bが…Bがおかしいのよ!昨夜あそこで何したの!?柵の先へ行っただけじゃなかったの!?」<br> | ||
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Bのお母さんに言われ、オレ達は何とか昨夜の事を思い出し、原因を探った。<br> | Bのお母さんに言われ、オレ達は何とか昨夜の事を思い出し、原因を探った。<br> | ||
何を見たか?なら、オレ達も今のBと同じ目にあってるはず。<br> | 何を見たか?なら、オレ達も今のBと同じ目にあってるはず。<br> | ||
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挨拶では、どうやら巫女さんの伯父らしいおっさんは普通によくある名字を名乗ったんだが、巫女さんは「あおいかんじょ」?(オレはこう聞こえた)とかいうよくわからない名を名乗ってた。<br> | 挨拶では、どうやら巫女さんの伯父らしいおっさんは普通によくある名字を名乗ったんだが、巫女さんは「あおいかんじょ」?(オレはこう聞こえた)とかいうよくわからない名を名乗ってた。<br> | ||
名乗ると言っても、一般的な認識とは全く違うものらしい。<br> | 名乗ると言っても、一般的な認識とは全く違うものらしい。<br> | ||
403行目: | 380行目: | ||
オレとAは顔を見合わせ、Bだと告げた。<br> | オレとAは顔を見合わせ、Bだと告げた。<br> | ||
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すると、おっさんは身を引いてため息をつき、Bのお母さんに言った。<br> | すると、おっさんは身を引いてため息をつき、Bのお母さんに言った。<br> | ||
伯父「お母さん、残念ですがね、息子さんはもうどうにもならんでしょう。<br> | 伯父「お母さん、残念ですがね、息子さんはもうどうにもならんでしょう。<br> | ||
436行目: | 413行目: | ||
後になって、巫女の家の者が思案した計画だった事が明かされる。<br> | 後になって、巫女の家の者が思案した計画だった事が明かされる。<br> | ||
この時の巫女の家族は六人。<br> | この時の巫女の家族は六人。<br> | ||
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異変はすぐに起きた。<br> | 異変はすぐに起きた。<br> | ||
大蛇がある日から姿を見せなくなり、襲うものがいなくなったはずの村で次々と人が死んでいった。<br> | 大蛇がある日から姿を見せなくなり、襲うものがいなくなったはずの村で次々と人が死んでいった。<br> | ||
468行目: | 442行目: | ||
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伯父「うちの者でかんかんだらを祓ったのは過去に何人かいるがな、その全員が二、三年以内に死んでんだ。<br> | 伯父「うちの者でかんかんだらを祓ったのは過去に何人かいるがな、その全員が二、三年以内に死んでんだ。<br> | ||
ある日突然な。事を起こした当事者もほとんど助かってない。それだけ難しいんだよ。」<br> | ある日突然な。事を起こした当事者もほとんど助かってない。それだけ難しいんだよ。」<br> | ||
509行目: | 481行目: | ||
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伯父「お母さん、何とかなるかもしれん。」<br> | 伯父「お母さん、何とかなるかもしれん。」<br> | ||
おっさんの言葉にBのお母さんもオレ達も、息を呑んで注目した。<br> | おっさんの言葉にBのお母さんもオレ達も、息を呑んで注目した。<br> | ||
541行目: | 511行目: | ||
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この後Bに関して少し話したのち、お母さんは残り、オレ達はお祓いしてもらってから帰った。<br> | この後Bに関して少し話したのち、お母さんは残り、オレ達はお祓いしてもらってから帰った。<br> | ||
この家の決まりだそうで、Bには会わせてもらえず、どんな事をしたのかもわからなかった。<br> | この家の決まりだそうで、Bには会わせてもらえず、どんな事をしたのかもわからなかった。<br> | ||
569行目: | 537行目: | ||
オレ達の住んでるとこからはもう移されたっぽい。二度と行きたくないから確かめてないけど、一年近く経ってから柵の撤去が始まったから、たぶん今は別の場所にいるんだろな。<br> | オレ達の住んでるとこからはもう移されたっぽい。二度と行きたくないから確かめてないけど、一年近く経ってから柵の撤去が始まったから、たぶん今は別の場所にいるんだろな。<br> | ||
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原著作者「怖い話投稿:ホラーテラー」「匿名さん」 2009/03/26 21:14 | |||
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