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都市伝説
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== 経緯 == 都市伝説と同質の概念は、フランスの社会学者であるエドガール・モランが1969年に著書『オルレアンのうわさ - 女性誘拐のうわさとその神話作用』において最初に記されている。 1979年の初頭には、ジャン・ハロルド・ブルンヴァンがアメリカ民俗学の学会誌の書評に記している。 1980年代になると、ブルンヴァンがこの現象に対する著書を発表するようになり、対外的にもよく知られるようになった。 === 名称 === 「都市伝説」という言葉が、日本に登場したのは1988年のジャン・ハロルド・ブルンヴァンの著書『消えるヒッチハイカー』が大月隆寛、重信幸彦ら民俗学者によって訳された、アーバン・レジェンド(Urban Legend)という造語の訳語としての「都市伝説」が最初である。 当時、大月らはアメリカ民俗学の概念を輸入し、停滞している日本民俗学に「都市」という概念で揺り動かそうとする目的があった。しかし元来の「urban legend」の研究手法は従来の口承文芸研究と変わらず、日本の民俗学においてもパラダイムの刷新には至らなかった。 翻訳者の一人である重信自身も都市伝説がマスメディアに使いまわされた挙句、再び学問の場に戻ることについて「憂鬱」であると述べている。 「都市伝説」という用語が提唱されるまでは、この現象を指し示すために様々な用語が使われていた。「urban belief tales」(都市で信じられる話)、「urban narratives」(都市の体験談)と呼ぶ者もあり、必ずしも「都市」で広まるとは限らないこともあり、伝統的な民話に対して「modern legends」(近現代の伝説)ともいう。社会学者や民俗学者は同様の意味で「contemporary legends」と呼んでいる。 「都市-」(urban)という形容詞は、「都市の、都会の」というような地域を示しているのではなく、「都市化した」という意味で使用されている。したがって、その説話が伝統的文化に由来しないものであれば、説話の舞台設定が農山漁村であっても都市伝説と呼ばれる。
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